開始決定
【かいしけってい】
Commencement Order
開始決定とは、裁判所が、各倒産手続開始の申立てを受け、開始要件の存在を認めたときに行う、各倒産手続を開始する旨の裁判をいう(破産法第15条、第16条、民事再生法第33条、会社更生法第41条)。開始決定があった場合には、破産手続および会社更生手続(いわゆる管理型)においては、開始決定時に管財人が選任され、倒産者に属する財産の管理処分権(会社更生手続についてはこれに加え事業の経営権についても)が管財人に専属する(破産法第78条第1項、会社更生法第72条)。他方、民事再生手続においては、開始決定後も再生債務者が業務執行権および財産の管理処分権を有するとされているが(いわゆるDIP型。民事再生法第38条第1項)、通常は、再生手続開始の申立てがされると、裁判所は、監督委員を選任し、常務に属する取引を除く再生債務者所有財産の処分、財産の譲受け、貸付や借入れ等の行為をするときには監督委員の同意を要するものとする(民事再生法第54条)ので、必ずしも再生債務者が単独で財産処分等を行うことができるわけではない。
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| 日経BP社 「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8518116 |