最低資本金制度
【さいていしほんきんせいど】
Minimum Capital Requirement
会社の資本金は、法律上定められた金額以上でなければならないとする制度のことをいう。旧商法においては、株式会社の資本金は1000万円以上でなければならないとされていたが、会社法では最低資本金制度は撤廃されたため、資本金の金額は自由に設定することができる。最低資本金制度は、会社債権者の保護および大小会社区分の実現の趣旨から導入されていた。しかし、会社債権者の保護のためには、最低資本金を定めるよりも、会社の財産状況の適切な開示および会社財産が適切に留保されていることが重要であると指摘されていた。そこで、会社法では、新規事業の創出等経済活動の活性化を重視して最低資本金が撤廃されることとなった。最低資本金制度の廃止により、会社債権者としては、自衛手段を講ずる必要性が高まったといえる。
(c)2009 A&A partners/TMI Associates/ Booz&Company(Japan)Inc./ Meiji Yasuda Insurance Company
| 日経BP社 「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8518191 |