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著作権
【ちょさくけん】


Copyrights

著作権法の保護対象である著作物に関する財産的権利をいい、さまざまな支分権によって構成される権利の集合体をいう。具体的には、複製権、上演権・演奏権、上映権、公衆送信権等、口述権、展示権、頒布権、譲渡権、貸与権、翻訳権・翻案権、二次的著作物に関する原著作者の権利といった諸権利が集合した財産権である。著作権は、文化の発展のため、音楽、絵画、小説、映画、ソフトウェア等の著作物を保護することを目的とし、特許権商標権等の産業財産権とともに「知的財産権」と呼ばれる権利の一つである。著作物を創り出した人(著作者)が、登録等の手続なく創作と同時に自動的に著作権を取得する。これらの権利は排他的独占権として機能し、具体的には第三者が権利者に無断でコピー(複製)やインターネットで送信(公衆送信)をする等、これらの権利を利用した場合、権利者は当該第三者に対し、著作権侵害を理由とする損害賠償請求や差止請求等が可能となる。そのため、これらの権利を利用する場合には、原則として権利者の許諾を得なければならない。また、著作権の侵害みなし規定(著作権法第113条)、著作権を侵害する行為によって作成された物をそのような事情を知りながら頒布する行為等、当該規定の内容に抵触するような行為についても著作権侵害となる。もっとも、著作物の利用行為が著作権の制限規定に該当する場合には、著作権侵害とならない(同法第30条乃至第49条)。例えば、私的使用目的のための複製(同法第30条)、公表された著作物の引用(同法第32条)、時事事件の報道のための利用(同法第41条)等が著作権の制限規定に該当する。著作権の存続期間は、著作者が著作物を創作したときから、原則として著作者の死後50年とされている(同法第51条)。著作者が法人等である場合には、原則として公表後50年(または創作後50年以内に公表されなかったときは、その創作後50年)が存続期間とされる(同法第53条)。映画の著作物の存続期間については、平成15年の著作権法改正によって、50年が70年に延長されたため、他の著作物の存続期間と異なっている(同法第54条)。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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