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分城
【わけじょう】


旧国名:日向

五ケ瀬川の上流域,九州山地の一部をなす山間地に位置する。北端には五ケ瀬川が西から東へと流れ,南部は真弓岳など1,000m級の山々が連なり,中央部には九左衛門峠に源を発する日向(ひなた)川と石峠に源を発する榎迫川が地内二又で合流し,やがて五ケ瀬川に注ぐ。地内の大部分は山地で,平地は少なく,集落は山の中腹に点在する。地名の初見は天正18年の「竿前御改書上帳写」(矢津田文書)で,「一,高四十七石余 分城」とあり,高千穂18か村中最小の村であった。地内大山から磨製石斧や石鏃が多数出土し,糸平・仲小屋からは石器が発見されている。地内今別府(いまびよう)の地名は荘園があったことの名残か。地内小原の釈迦堂と大平には室町期の数基の五輪塔がある。竹の平にある宝塔は完全なもので大事に祀られており,水輪に文安2年と宝徳2年の文字が見え,2基は供養塔で,1基は逆修塔である。また大平には高さ84cmの六地蔵幢がある。興地(くうち)の「かねほり塚」には文安2年銘の高さ107cm・幅23cmの板碑があり,金剛界5仏を表す梵字が四方に記されているが,高千穂地方では最も古い立派なもので,県内でも古いものの部類にはいる。
分城村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
分城(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7236335