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島尻郡(近代)


 明治29年~現在の郡名。島尻方小禄・真和志・南風原・大里・豊見城・東風平・佐敷・知念・玉城・具志頭・兼城・高嶺・真壁・喜屋武・摩文仁の15間切,那覇役所の管轄にあった久米島(仲里・具志川両間切)・慶良間【けらま】諸島(座間味・渡嘉敷両間切)・粟国【あぐに】島・渡名喜島,伊平屋【いへや】島役所の管轄にあった伊平屋島と,大東島をもって成立。郡役所は那覇に置かれ,郡長は那覇区長が兼任した。明治41年島嶼町村制により所属の間切・島が自治体の村となったが,兼城間切糸満村は単独で糸満町を構成した。この時,島尻郡長が単独で置かれた。なお,大東島には村制は施行されなかった。はじめ郡は,県と自治体の中間に位置する広域行政単位で,所管の自治体に対する強い監督権を有していた。しかし,大正10年政府は郡制廃止法を公布し,郡長・郡役所を国の行政官庁とする措置を講じ,同12年施行した。以後,広域行政単位としての島尻郡は消滅したが,現在に至るまで戸籍や住所の表示,選挙区などの広域区画名として用いられている。昭和14年伊平屋村から伊是名【いぜな】村を分村。同21年摩文仁・真壁・喜屋武の3村が合併して三和村が成立し,大東島に村制施行して南大東村・北大東村が成立した。同24年大里村の一部に町制施行して与那原【よなばる】町が成立,同28年真和志村に市制施行。同29年小禄村を那覇市に合併。同36年糸満町に兼城村・三和村・高嶺村を合併,同46年市制施行して糸満市成立。同54年東風平村,同55年南風原村と佐敷村にそれぞれ町制施行。現在,4町15村を編成。




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「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
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