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凍結臨
【とうけつりん】


~キマロキやララキマロキラをご存知?~

 雪のとき、あるいは雪が降りそうなとき、終夜運転する列車のこと。架線の凍結防止と軌道の確保が目的。雪対策は、冬の鉄道の最重要課題といってもいい。
 耐雪ブレーキは、走行中もブレーキを弱くかけたままの状態にするものである。ブレーキシューと車輪、ディスクとブレーキパッドとの隙間に雪が入り込んで凍りついたりすると、ブレーキが効かなくなり危険である。弱いブレーキによって雪が入り込まないようにするとともに、摩擦熱で凍結を防ぐ。運転席に耐雪ブレーキ用のスイッチがあり、雪のときは、封を切ってスイッチを入れ、作動させる。

●4両編成の頭文字
 日本の鉄道事業は、雪との戦いでもあった。積雪がひどくなると、除雪作業が必要になる。よく知られているのはラッセル車による作業で、これを機械除雪と呼ぶ。
 このラッセル車にも種類があり、大きく分けると、線路上の雪を両側に押しのけていくラッセル式と、線路内および線路の両側にたまった雪をかき集めて羽根車を回転させ、線路外へはじき飛ばすロータリー式がある。
 以前は除雪用の車両編成として「キマロキ」編成が用いられた。機関車+マックレー車(逆八の字型の翼で線路両側の雪を崩して集めるかき寄せ車)+ロータリー車+機関車の4両編成のことだ。頭の文字をとってそう呼んだのである。「キマロキで行こう」とか「キマロキの出番だ」といった会話があったのだ。
 昭和30年代の記録的な豪雪時には「キマロキ」だけでは間に合わない地域があって、「ララキマロキラ」などの舌をかみそうな長大編成も組まれたという。つまりラッセル+ラッセル+キマロキ+ラッセル。ひたすらラッセルである。

●もう、いまは見られない「キマロキ」
 現在では、DD53型などのDL(ディーゼル機関車)の前部にラッセルヘッドを装着する方式と、ハイモという軌道モーターカーに除雪装置を装着する方式があり、後者の方式が多く見られるようになってきた。「キマロキ」はいまや死語である。なお、東海道新幹線には、ロータリーブラシ式除雪車が投入されている。
 ポイントの除雪も欠かせない。ポイントは列車の行き先ごとに線路を切り替える装置。ここに雪が詰まるとか凍結すると、線路を切り替えられなくなる恐れがある。
 ポイントの除雪をする消融雪装置には、電気式、温風式、撒水式、熱湯をジェット噴射する方式などがある。さらに、空気圧縮による除雪装置も開発された。ポイントの開口部に圧縮空気の噴射ノズルをつけ、列車通過後に空気を噴射してポイントの不転換を防ぐ。北海道で各種装置が活躍している。
 このほか、線路に散水するスプリンクラー、「側雪」(がわゆき:除雪によってできた線路両側の雪の壁)を融かすパネル融雪装置、架線の氷結防止、落雪防止などの対策もとられている。雪に負けない鉄道魂が感じられる。




日本実業出版社
「JR語の事典」
JLogosID : 5005027