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甲状腺ホルモン剤
【こうじょうせんほるもんざい】


甲状腺ホルモンを調節するクスリ

体の成長や栄養、代謝に関係する甲状腺ホルモンの分泌は、脳の視床下部からの甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)が、下垂体を刺激するところからはじまる。
この刺激により、甲状腺刺激ホルモン(TSH)が分泌され、さらにTSHの刺激で甲状腺からサイロキシン(T4)が分泌され、体内でトリヨードチロニン(T3)となって、効果を発揮すると考えられている。
甲状腺ホルモンの分泌も自動的に調節されていて、甲状腺ホルモンの血中濃度が高くなると、下垂体からのTSH分泌は減少する。
甲状腺の働きが弱まり、甲状腺ホルモンが不足すると、体のだるさや便秘などの症状を示す、甲状腺機能低下症が現われる。
最初の報告者である、九州大学の橋本策博士の名前をとって橋本病と呼ばれる慢性甲状腺炎も、甲状腺機能低下症の一つである。
甲状腺機能低下症には、T3あるいはT4を補充する甲状腺ホルモン剤を使用すればよいわけだが、T3は効果が早く出る代わりに持続性がないので、T4が主に使われている。
逆に甲状腺の機能が亢進した場合に起こるのが、バセドウ病(グレーブス病)で、その際は、甲状腺ホルモンを合成する酵素の働きを抑える抗甲状腺ホルモン剤が使われる。




日本実業出版社
「クスリのしくみ事典」
JLogosID : 5015125