小倉山(をぐらやま) 嵐(あらし)の風の 寒ければ 紅葉(もみぢ)の錦(にしき) 着ぬ人ぞなき
【をぐらやまあらしのかぜの】

〔〔和歌〕〕〈大鏡・頼忠、拾遺・秋・二一〇・藤原公任(きんたふ)〉[訳]「小倉山から吹きおろしてくる激しい山風が肌寒く感じられるので、もみじの錦の衣を着ていない人はいない」<参考>三船(さんせん)の誉(ほま)れとか、三舟(さんしゅう)の才(さい)とかいわれる、藤原公任の卓越した文芸の才能を語る説話に伝えられた歌としてよく知られている

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5090451 |