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台風ってどうしてできるの?


夏から秋にかけて訪れる、招かれざる客、台風。この巨大な空気の渦巻きは、地球の北半球では反時計回りの左巻き、南半球では右巻きに回転しながら移動します。
本来、風というものは、気圧が高いところから低いところへ真っ直ぐ進むものです。ところが地球は自転しているため、進路が少しずつ曲がっていき、渦巻きになるのです。自転によって風の進路を曲げる力を「コリオリの力」といいますが、北半球では北極を中心に見ると「反時計回り」に地球が自転しているために台風の渦も左巻き、南半球では、南極を中心にすると「時計回り」に自転しているので台風も右巻きになるというわけです。
それでは、北半球と南半球の境目である赤道では、台風の渦はどうなるのでしょうか。自転によるコリオリの力は、北極と南極で最大になり、赤道ではゼロになります。ということは、赤道上では台風はできないのです。台風が生まれるためには、赤道から南北にそれぞれ五〇〇~一〇〇〇キロ離れている必要があり、当然、台風が赤道を越えて進むこともありません。




角川学芸出版
「話を盛りあげる究極の雑学」
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