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皇室費
【コウシツヒ】


 宮内庁の人件費や事務費などを賄う宮内庁費(2006年度予算では約106億6000万円)とは別に、天皇、皇族の生活や活動の費用として皇室費があり、予算計上と国会の議決を必要とすることが皇室経済法で定められている。06年度の総額は約68億5000万円で、内訳は内廷費、宮廷費、皇族費に分かれる。内廷費は天皇と内廷皇族の日常の生計費で、毎年定額が支給され、宮内庁の経理する公金とせず、いわゆるお手元金となる。食費、服飾費などの生活費や、皇室祭祀の神事を行う掌典職員、私的研究を手伝う専門家など私的使用人の人件費を賄う。06年度は3億2400万円。宮廷費は、儀式、国賓・公賓などの接待、公的旅行、外国訪問など皇室の公的活動や皇室用国有財産の管理、皇居などの施設整備に必要な経費などで、06年度は約62億5400万円。皇族費は天皇家以外の皇族に「品位保持の資」として毎年定額支給されるお手元金。宮家当主で3050万円。親王妃はその半額、成年の子は3割、未成年の子は1割。06年度は総計約2億7300万円。他に、皇族が初めて独立の生計を営む際や結婚などで皇族の身分を離れる際に、一時金が支給される。内廷費、皇族費の定額は、皇室経済会議で改定。




朝日新聞社
「知恵蔵2009」
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