拝す
【はい・す】

[他][サ変]せ/し/す/する/すれ/せよ
[1]頭を下げて敬意を表す。拝礼する。
[例]「太上天皇(だいじゃうてんわう)の殯宮(もがりのみや)をはいす」〈続日本紀・文武・大宝三年正月〉
[訳]「(親王以下もろもろの役人が、亡くなった)太上天皇(=天皇が譲位した後の敬称。ここでは持統(じとう)天皇のこと)の殯宮(=遺体を仮に安置しておく所)に拝礼する」
[2]叙位や任官などのときに、感謝の意を表すために拝舞(=朝廷などの儀式で感謝の意などを表す礼の形式)する。
[例]「禄(ろく)を出(い)ださるれば、肩に掛けて、はいして退く」〈徒然・六六〉
[訳]「ご祝儀(の衣)を出されると、肩に掛けて、拝舞して退出する」
[3]官を授ける。官に任ずる。

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5071441 |