突い居る
【つい・ゐる】

[自][ワ上一]ゐ/ゐ/ゐる/ゐる/ゐれ/ゐよ
つい・ゐる【突い居る】(ツイイル)((「つきゐる」のイ音便))[1]膝(ひざ)をついて座る。かしこまって座る。ひざまずく。
[例]「『こちや』と言へば、ついゐたり」〈源氏・若紫〉
[訳]「(尼君が)『こちらへきなさい』と言うと、(若紫は)膝をついて座った」
[2]((「つい」は接頭語))ちょっと腰をおろす。ちょこんと座る。
[例]「法師の、登りて木の股(また)についゐて物見る、あり」〈徒然・四一〉
[訳]「法師で、(木に)のぼって木のまたにちょこんと座って(賀茂(かも)の競(くら)べ馬を)見物する者が、いる」

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5088787 |