み-わづら・ふ
【み-わづら・ふ】

[自][ハ四]は/ひ/ふ/ふ/へ/へ
み-わづら・ふ【見煩ふ】(―ワズラ(ロ)ウ)
[1]見てどうしてよいか困る。見て思案にくれる。
[例]「雨の降りぬべきになんみわづらひ侍る」〈伊勢・一〇七〉
[訳]「(あなたに会いに行きたいが)雨が降りそうなので、(空模様を)見て思案にくれています」
[2]世話がしにくくて困る。扱いに困る。
[例]「中にも、また思ひ譲る人なきをば、取り分きうしろめたくみわづらひ侍る」〈源氏・若菜・上〉
[訳]「(内親王の)中でも、他に頼んでおく人のない姫宮(=女三の宮)が、格別に気がかりで扱いに困っております」

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5101758 |