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おほ-やけ
【おほ-やけ】


[名]

おほ-やけ【公】(オオ―)
「おほ」が「大」、「やけ」が「宅」「家」で、大きな家が原義。そこから皇居や宮殿の意を表すようになり、そこに住む天皇や皇后を意味するようにもなる。さらに朝廷や政府をも意味するようになり、個人的なものに対する公共的なもの、「私」に対する「公」の意が派生した。


[1]宮中。皇居。
[例]「十日、おほやけは八幡の祭のこととののしる」〈蜻蛉・下〉
[訳]「十日、宮中は石清水(いわしみず)八幡宮の臨時の祭りのことで大騒ぎしている」
[2]天皇。皇后。中宮。また、江戸時代では将軍。
[例]「いみじく静かに、おほやけに御文奉り給ふ」〈竹取・かぐや姫の昇天〉
[訳]「(かぐや姫は)はなはだ心静かに、天皇にお手紙を差し上げなさる」
[3]朝廷。幕府。政府。
[例]おほやけより使ひ下りて追ふに」〈更級〉
[訳]朝廷から使者が下って追いかけるけれども」
[4]公的なこと。政治に関すること。社会。
[対]私(わたくし)
[例]おほやけわたくしおぼつかなからず、聞きよきほどに語りたる、いと心ゆく心地す」〈枕草子・心ゆくもの〉
[訳]公的なことから私的なことまでよく通じていて、それを聞きよい程度に語っているのは、とても心なごむ思いがする」




東京書籍
「全訳古語辞典」
JLogosID : 5104360