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社会面をなぜ三面というの?


新聞が届くと、真っ先にどのページを読みますか。一面ですか、それともテレビ欄でしょうか。最初に目を通すのがどこにせよ、社会面を読まないという人はいませんよね。
ところで、この社会面は三面ともいわれます。現在発行されている三大新聞を調べてみると、よほどの大事件でもないかぎり朝刊は四〇ページだて、夕刊は一六ページだてになっており、社会面はそれぞれ三八面、一四面にきています。それなのになぜ社会面のことを三面というのでしょうか?
裏から数えて第三ページ目にあるからと答えたあなた、残念ながらハズレです。実はこれ、大昔の新聞の名残なのです。
日本初の日刊紙「横浜毎日新聞」が発行されたのは明治三(一八七〇)年でした。それから明治三〇年頃までの新聞は、一枚の紙を半分に折っただけという、とても薄っぺらなものでした。第一面と第二面には政治・経済記事が、そして第三面に社会記事が掲載されていました。つまり、三面=社会面は、この時代のページ構成からきている言葉だったのです。
ちなみに、当時の新聞の四面には連載小説や家庭文化記事が掲載されていて、三、四面の担当記者は「軟派記者」といわれ、一、二面担当の「硬派記者」から蔑(さげす)まれていたといいます。




角川学芸出版
「無敵の雑学」
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