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銚子
【ちょうし】


(近代)昭和12年~現在の椴法華(とどほつけ)村の行政字名。もとは椴法華村の一部,赤井川・矢尻浜・相泊・銚子の澗。地名の由来は,銚子の形をした岩にちなんだものと思われる。寛政3年当地を訪れた菅江真澄は「えぞのてぶり」の中で箭尻浜(矢尻浜)・銚子の碕に立つ石神シュマカムイが舟路の守護神で,この付近を航行する船の安全を守ったという伝承を記し,これが地名の初見。明治18年前後に,イカの大漁が続き,夏はコンブ,秋は鰯漁(殖民状況報文渡島国)。同24年頃銚子・矢尻浜一帯で地引網による鰯漁が盛んに行われて好況であった(開基百年椴法華村史年表)。昭和3年頃から漁船の動力化が起こり,イワシの大漁が続いたが,同5・6年と凶漁が続き北洋カムチャツカ・北千島の漁場へ出稼者が相次いだ(同前)。同10年代はイワシ回遊が絶望的となり,イカ漁に全力があげられ,同18年イカ入漁許可制を採用,同27年を境に不漁期となる。昭和37年椴法華漁協共同加工場完成。同49年12月銚子トンネルが完成。同52年銚子生活館設立。昭和46年の世帯数124・人口636。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7005128