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豊浜町
【とよはまちょう】


(近代)昭和30年~現在の余市町の町名。もとは余市町大字沖村の一部,湯内・湯ノ沢・湯内丘ノ上・ツガル沢。江戸期のユウナイにあたる。地内の住友金属鉱山は昭和32年のピーク時には従業員800人を超えたが,同38年閉山。銅・鉛・亜鉛を採掘し,鉱山廃水で湯内川は真っ赤に染まり,湯内浜のコンブ漁などは全滅,ケイ石粉塵による塵肺患者を多数出した。被害者は北海道塵肺訴訟を起こした。湯内は元来がアイヌ集落だったが,明治初期から青森県人の漁業者が入り,建網の越年者が増加。沖小学校は昭和30年豊浜小学校と改称。同33年の最盛時の生徒数は小学生435・中学生200を数えたが,同39年に小・中学校併置校となり,児童数も激減,昭和61年度は小学生1人・中学生4人となるため,昭和60年度末で閉校。湯内漁港では昭和57年から6年計画で北護岸,防波堤や船着き場拡張などの工事を開始。大正10年創設の帝国水難会余市救難所沖村支所が湯内港にあり,昭和36年にソーラン節発祥の地碑を建立。同59年新豊浜トンネル開通。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7005859