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増館組
【ますだてぐみ】


旧国名:陸奥

(近世)江戸期の弘前藩の組名。貞享4年の総検地後,遣に代わって新たに設置された行政区域25組の1つ。津軽郡田舎庄のうち。津軽平野の南東部,岩木川の中流右岸に位置する。浪岡遣の一部から成立したとみられる。元禄3年当時の所属村は,増館村・水木村・目鹿沢(めがさわ)村・十川(とがわ)村・赤茶村・左野(佐野)村・松枝村・杉村・白銀(銀(しろがね))村・樽沢村・三好村・江山前(郷山前)村・吉野田村・福館村・富柳村・久井名館村の本村15か村・枝村1か村の計16か村で,代官は岩間嘉三と千葉図右衛門(平山日記)。宝暦~明和年間頃の親村12・寄郷4,庄屋12・五人組24,手代2(弘前市史)。明和元年の藩律によれば,組内の村数16,戸数700余・人口4,780余とある。寛政改革の藩士土着政策によって,村内16か村のうち12か村に在宅藩士が居住した(御家中在宅之族村寄)。寛政8年の津軽郡諸組民力消耗表(県組税誌)に,組内の面積は田方881町3反・畑方166町8反,貢米1万134俵,給地高1,256俵,高懸畑銀納4貫875匁,人口3,008,戸数481,馬1,592とある。明治2年の諸組村寄帳(弘前図書館郷土資料目録7)には所属村として増館村・水木村・久井名館村・吉野田村・郷山前村・福館村・杉村・銀村・目鹿沢村・佐野村・赤茶村・松枝村・下十川村・富柳村・樽沢村・三好村が見え,ほかに,枝村として水木村に福左内があげられ,三好村に廃印が付されている。明治6年の大区小区制への移行に際して,組内の村は青森県第5大区1小区に編入された。現南津軽郡浪岡町と常盤村に比定される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7012935