行道山
【ぎょうどうさん】

足利市の市街地から北へ約6kmの月谷町にある山。標高442m。織姫山・両崖山・石尊山などと足利県立自然公園を形成している。山の東腹断崖絶壁に囲まれた渓間に臨済宗妙心寺派浄因寺があり，同寺は行基によって和銅６年に開かれ，「わが道を行ずる」として「行道山」と名づけられたという。はじめは真言宗で奉仕され，後に臨済宗の道場として栄え関東の高野山と呼ばれた。岩頭に建てられた清心亭は明治期の建物であるが，辺りを囲む老樹と調和し風情がある。南に続く尾根道には両崖山を経て織姫山までのハイキングコースがある。途中に日本の三毘沙門天の１つとされる大岩毘沙門天など見どころも多い。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7041629