100辞書・辞典一括検索

JLogos

10

船生城
【ふにゅうじょう】


中世の山城。塩谷郡塩谷町船生字清水に所在。高原山塊系の丘陵が船生付近で一旦切れる突端に占地し,船生小学校の背後に位置する。標高360mで,城域は現在は山林。山頂に本丸が存し,空堀をもって二の丸と画する。山頂の少し手前の平坦部は物見櫓が設けられた所。ほかに諸郭をもつ連郭式で,石垣の一部が現存する。宇都宮勢最奥に築かれた当城は,風見・大宮・大久保の諸城とともに,日光山勢力と相対峙する位置にあった。観応2年上野国那波荘で討死した宇都宮公綱の被官君島綱胤の居城と伝える。慶長2年,宇都宮氏の改易に伴い廃城。比高280mを示す要害山である所からみて,平時の居館はこの山麓にあったと思われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7043570