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伊勢崎
【いせさき】


旧国名:上野

利根川中流左岸に広がる沖積平野に位置する。古くは赤石郷といい,城砦を赤石城といった。赤石郷の初見は享徳4年2月日の岩松持国闕所注文(正木文書/県史資料編5)。永禄9年閏8月日の由良成繁・同国繁寄進状写(三方会合所引留/県史資料編7)には「斎庄之内赤石郷」とある。土地を伊勢宮に寄進して武運長久を祈り,赤石郷を伊勢崎に改めたという説や,現在の前橋市飯土井町にあった赤石城中に祀られていた伊勢宮を元亀元年に郭外に遷してから,伊勢の前・伊勢のさきの名が起こり,いつしか伊勢崎となったという説がある。この説は,伊勢宮を祀った社前にイセンマエ(伊勢前)という字名の存したのによる。また,赤石が火気に通じるのを忌避した改称ともいう(伊勢崎風土記/県史料集2)。しかし,赤石村にはもともと伊勢宮があり,その位置が地形的な意味の崎であったとする説もある。この説は,広瀬川に臨む崎に伊勢宮が祀ってあり,成繁の寄進もそれによったとする。口碑には,大泉坊塚,三本松の墳,鍛冶塚,中台寺の狸などがある。
伊勢崎(中世)】 戦国期に見える地名。
伊勢崎町(近世)】 江戸期~明治22年の城下町名。
伊勢崎町(近代)】 明治22年~昭和15年の自治体名。
伊勢崎市(近代)】 昭和15年~現在の自治体名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7044471