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金精峠
【こんせいとうげ】


利根郡片品村東小川と栃木県日光市湯元との県境にある峠。標高2,024m。金精山(2,244m)と温泉ケ岳(ゆぜんがたけ)(2,333m)の鞍部に位置する。東の奥日光湯元と西の菅沼・丸沼とのほぼ中間にあたり,沼田市と日光市を結ぶ国道120号の要所でもある。湯元から菅沼までの旧道は幅員1m前後の登山道にすぎず,車両交通は不可能であった。しかし昭和40年に峠の下,標高1,848mの地点に延長755mの金精峠トンネルが開通し,湯元と菅沼を結ぶ金精有料道路が完成した。この道路は延長8.1kmで標高1,500m以上の山岳地帯を走る観光道路で,日光国立公園と上信越高原国立公園を結ぶ。冬季は積雪のため閉鎖されるが,年間の交通量は50万台に達している。また奥日光一帯の林産資源の開発にも貢献している。峠には栃木県側のトンネルの入口から徒歩約30分で,菅沼のキャンプ場からは約1時間半で達する。峠には金精を御神体とする金精神社が古くから祀られており,性神信仰が峠名の由来になっている。峠からの眺望はよく,東から南にかけては湯ノ湖と湯元温泉,戦場ケ原,そして男体山が,北から西にかけては至仏山・武尊(ほたか)山・燧ケ岳(ひうちがたけ)などの山並みが一望できる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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