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尾崎遺跡
【おざきいせき】


足柄上郡山北(やまきた)町神尾田にある縄文中期の集落址。県の酒匂(さかわ)川総合開発事業に伴い,昭和48年と51年に県教育委員会によって発掘調査された。河内川の蛇行により三方を区画されて,西方に細長く延びた尾根の南傾斜面に立地する。発掘調査は,3,000m(^2)に及ぶ遺跡全体が対象とされた。遺構としては,竪穴住居址35軒と29基の配石遺構が発掘された。竪穴住居址は,中期前半から終末まで続くが,終末近くになるにしたがって平面形が和鏡の柄鏡に類似した柄鏡形敷石住居址が増える傾向にある。配石遺構は,柄鏡形敷石住居址出現前後から構築され,その中には明らかに墓壙を伴うものもある。また,当遺跡からは,縄文中期集落で一般的に認められている土器・石器類のほかに,片刃の打製石斧や乳棒状磨製石斧の未完成品,ハンマーストーン・砥石・石核,多量の剥片等が出土している。乳棒状磨製石斧の完形品は110点,未完成品は329点というように多量に出土しているので,当遺跡では磨製石斧を専門に生産し,それを周辺遺跡に供給していたことが推測される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7066170