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有峰
【ありみね】


旧国名:越中

薬師岳の麓にあり,常願寺川支流和田川の水源地で海抜1,000mの盆地である。有峰に入る道は上滝・岡田・才覚地(さいかち)・水須口留所から東笠山・西笠山の間から現在の祐延ダムを通っていった。また,飛騨へは大多和峠や唐尾峠が利用された。有峰の旧名は,「うれ」で有嶺の字をあてていた。元禄の頃,加賀藩5代藩主綱紀が「うれ」が「憂い」に通ずるのを忌み,「ありみね」と改称させた(長家文書)。「ウレ」は山奥水源の地を意味する地名である。有峰の集落の発生に平家の落人伝説があるが定かではない。元亀3年頃江間氏の武将川上中務丞家信が中地山城で破れ有峰に住み着いたのは事実である。集落発生の上限は鎌倉期であろう。それは有峰東谷の宮にあった狛犬(現在松本市民俗資料館蔵)の様式から推測される。有峰の帰属は不明であったが,前田利家が新川(にいかわ)郡を領知した文禄4年に,いち早くこの村も検地され物成が決められているので(長家文書),この時点で越中領内に所属することが明確になったのであろう。
有峰村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
有峰(近代)】 明治22年~現行の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7079707