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井上村
【いのうえむら】


(近代)明治22年~昭和29年の河北(かほく)郡の自治体名。津幡(つばた)川下流左岸に位置し,西は河北潟に面する。横浜・中須加・五反田・中橋・川尻5か村が合併して成立。旧村名を継承した5大字を編成。大字中橋に役場を設置。村名は,中世の井家(いのいえ)荘,江戸期の井上荘および幕末の十村組である井上組に由来する。明治26年の戸数337・人口1,890。同35年役場を大字川尻へ移転。大正9年の戸数298・人口1,671。当村では県下でも最も早く耕地整理事業が実施され,明治末期~昭和初期にかけて各大字で行われた。津幡川の下流に位置しているため,津幡町とともに川の氾濫に悩まされたが,津幡川の改修をめぐっては明治以降しばしば対立を繰り返した。昭和28年には上流の津幡製紙工場から排出される工場廃液の津幡川汚染問題が表面化し,全村あげての反対運動が展開され,裁判所の調停により,工場側が新たな廃液処理施設を設け,廃液を流出させないことを条件に解決した。これは県下における初期の公害反対運動として知られている(津幡町史)。同年の世帯数328・人口1,885。昭和29年津幡町に合併。5大字は同町の大字に継承された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7085660