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敦賀港
【つるがこう】


敦賀湾奥,敦賀市街地先にある重要港湾。昭和26年指定。明治32年開港となり,同35年ウラジオストックとの間に定期航路開設,同40年に第1種重要港湾となり,大正7年に朝鮮の清津へ航路を開いた。近代的な港湾修築は明治42年に始まり,大正11年~昭和7年の第2次工事で7,000t級船舶の接岸が可能となり,昭和18年に始まった第3次工事は戦争で中断,戦災を受けた。戦後は運輸省直轄工事で同28年までに港内船溜を整備し,同33年から1万t岸壁改造に着手,昭和62年度末現在川崎・松栄(まつえい)地区に1.5万t級船舶係留可能の-10m岸壁2バースほか,蓬莱・桜地区に-7.5m岸壁6,000t級3バースほか,金ケ崎地区に-10m岸壁1万t級1バースほかの係留施設をもち,金ケ崎埠頭の先に防波堤550mがある。また,船舶の大型化,コンテナ化に対応するため,昭和52年以来鞠山(まりやま)地区に新港を建設中で,平成3年供用開始を目指している。昭和62年の入港船は外航商船延べ198隻(139万t),内航商船延べ488隻(85万t)など計延べ1,775隻(528.4万t),最大は貨物船3万tであった。同年輸出はソ連向け染料・塗料など化学工業品3.4万t,中国向け紙・パルプ1.6万tなど計6.1万t。輸入は石炭39万t(南アフリカ13.9万t,オーストラリア13.8万t),原木27.7万t(ソ連14.4万t,マレーシア7万t)など計82.9万t。移出はセメント28.4万t(新潟9.8万t,伏木富山7.8万t),砂利・砂・石材15.3万t(県下諸港)など計55.1万t。移入は石灰石93.4万t(仙崎92.2万t),非金属鉱物8.8万t(東播磨4.2万t)など計123.3万t。ほかに小樽間フェリーでトラック6.3万台はじめ計7.8万台の自動車と7.3万人が出入りした。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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