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新参町
【しんざんちょう】


旧国名:信濃

(近世)江戸期~明治9年の町名。上田城下の一町。城下町中央部の武家町。町名の由来は,新参家臣の居住地であることによると考えられるが,未詳。ただし仙石氏時代の元禄年間には,藩主仙石氏の分家でのち宗家を継ぐ1,200石取り仙石靱負や,家老で500石取りの金井助左衛門の屋敷があり,上級藩士の屋敷町であった。松平氏時代になっても変わらず,天保年間には木村勘解由・師岡左源太・松平隼人・大島平太夫ら重職の屋敷が並んでいた。東西の通り沿いの町で,西端は二の丸東口につながり,東端は大規模な枡形の追手口であった。追手口の裏には番所があり,また入口の南北両すそには堀が設けられていた。北側堀沿いの土手には松が植えられ,この土手沿いを松原と呼んでいた。なお追手口桝形の地形は,今に残っている。町中央には,城下町にはめずらしい四つ辻があり,南は藩主屋形北側の裏門に続き,北へ入って左折すると御作事になっていた。西端南側に稲荷社があり,その東隣りに文化10年藩校明倫堂が建てられた。明治9年上田町の一部となる。なお現在も通称として用いられている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7101398