集福寺
【しゅうふくじ】

旧国名:近江

行市山山地の西麓，小谷地にある。往昔天台宗の吉祥山集福寺という名刹があり，柴田勝家の兵火にかかって焼失したという。伝説によれば，南北朝期新田義貞が北陸へのがれた時，部下の河野氏が当地で戦死したといい，その宝塔が下塩津神社にある。また，河野氏の兵が義貞の本隊に遅れて北陸へ逃げたことに由来すると伝える遅越(おそごえ)と呼ばれる峠道があり，往古はこの道が北陸から塩津へ出る本道であったともいう。
【集福寺村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【集福寺(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7132860