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竜福寺跡
【りゅうふくじあと】


天理市滝本町にある寺跡。真言宗高野山派。桃尾山蓮華王院と号す。本尊は十一面観音。草創沿革は不明。「桃尾寺記」によれば,和銅年間に義淵僧正がこの山に登り小堂を建てた。義淵建立の竜蓋・竜門寺などの5竜寺の一つといわれる。その後行基がこの地に巡錫して堂塔を建立,天長年間には空海も訪れ,新しく精舎を興し真言密教の霊場としたと伝える。文明年間兵火によって炎上した。その後の変遷も詳らかでないが,明治初年まで学侶方4か院と行人方12か院あった。境内の中央に本堂,東寄りに阿弥陀堂があり,護摩堂・鐘楼・惣門・鎮守社などがあったことが増田氏所蔵の竜福寺境域図に記されている。寺領は中世には500石あったが,慶長年間に徳川家康が寺の復興のため100石を与えている。明治維新後廃寺(明治8年頃)となり,僧侶は復飾して石上神宮の神官となった。昭和50年夏,旧境内一帯の詳細な調査が行われ,本堂・鎮守社・惣門・宝光院・吉祥院・金蔵院・宝蔵院・千手院・観音院・大門院などの遺構が確認された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7170111