藤井
【ふじい】

旧国名:備前

硫黄山の南麓に位置する。村名の由来は，鹿忍荘下司藤井孫次郎惟景の宅地跡（殿屋敷）があり，この家号をとって名付けられたものと思われる。字清谷付近の古墳および安仁神社からは銅鐸のほか紫玉・古鏡・高杯・古鉄器などを出土した記録がある。応安７年12月日の弘法寺免田畠注文には「葛井里十二坪」（北地付近か），貞治６年９月１日の邑久郷安仁社免田坪付写には「安仁里十二坪」（安仁神社付近か）とあり（弘法寺文書／県古文書集３），条里制の遺構をうかがわせる。
【藤井村(中世)】　鎌倉期～戦国期に見える村名。
【藤井村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【藤井(近代)】　明治22年～昭和31年の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7186360