葛原
【かずわら】

旧国名:讃岐
「かずはら」ともいう。瀬戸内海に注ぐ金倉川下流西方の平地に位置する。允恭天皇11年3月,皇后衣通姫が当地の国造佐伯氏に令して藤原部を当地に移し,名代を定めて部曲となしたとされる。慶雲元年にも当地「藤原郷若女」が播磨国揖保郡大興寺に売られており,古くは藤原郷と称した。天平宝字元年,藤原部姓を改め久須波良部君となした際,当地も葛原と称するようになった。フジカズラ・クズカズラはともに「カズラ」といい,葛にはフジの訓もある。用字を改めたのであろう。後世の文献には葛原とも藤原とも見えている。
【葛原郷(古代)】 平安期に見える郷名。
【葛原荘(中世)】 平安末期~室町期に見える荘園名。
【葛原村(近世)】 江戸期~明治23年の村名。
【葛原(近代)】 明治23年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7198163 |




