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小城県
【おぎけん】


(近代)明治4年7月14日~同年11月14日の県名。廃藩置県により旧藩名をもって成立。小城郡小城町に所在する旧藩庁を改めて県庁とする。肥前国旧藩々領地高並郡村名帳調には高3万3,023石余,村数は松浦郡18か村・佐賀郡4か村・小城郡40か村とある。明治2年10月より同3年9月までの県地会計所金米出納目安は家禄賞典禄処分の史料で,小城藩の財政の目安を示す。これによると通常部の「納」として御物成2万5,066石,家禄・給禄のうち代金願の筋買入8,014石,明治2年9月までの古方送米1,735石など合計3万5,130石,「出方」として,東京などへの仕送金・大阪回米局9,250石余,旧知事家禄2,522石余,士・卒族の給禄8,758石,官給1,071石,庁中費ほか臨時渡など3,653石余,売米6,589石余,明治3年10日以後の送米2,679石余,ほか3万5,130石である。次に特別部の「納」として売米代6万1,740両,大阪下金4万7,699両,調達6件1万8,550両,羽越出勢拝領金5,000両,拝借金返上廉々物産取替返納入4,363両,東京会計方より受1,053両,明治3年10月まで諸筋渡不足借上げ9,447両,ほか合金20万6,773両,「出方」として軍事局厩司所諸費6,582両,東京・大阪登金2,267両,庁費・旧知事上京費2万3,477両,借金払1万8,529両,買入米代7万7,231両,物産所貸渡4,072両,諸役局費官員補給等3,987両,明治3年10月以後新方へ送金7万638両の合計20万6,783両。明治5年7月の官省進達の高反別現石惣計帳には,高7万3,250石,反別5,897町余,現石2万5,818石余とある。「藩制一覧」によれば,草高8万2,126石余,正租現米2万6,213石,雑税銀19貫435銭,戸数6,977(うち社家28・寺164),ほかに士族334戸・副士261戸・卒族1,004戸,人口3万3,332人(男1万7,556人・女1万5,076人),ほかに士族1,632人(男830人・女802人),副士1,409人(男702人・女707人),卒族4,488人(男2,334人・女2,154人),その他102人(男60人・女42人)である。明治4年11月14日,府県の統廃合(3府72県制)にともない蓮池(はすのいけ)・鹿島・唐津(からつ)の各県とともに伊万里(いまり)県に統合された。




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「角川日本地名大辞典」
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