鳥巣
【とりす】

旧国名:肥前
椿山南東の山間部厳木(きゆうらぎ)川の源流地点に位置する。鳥巣と宇土の集落がある。五ケ山の1つ。冬期の積雪は通常尺雪と称する程度だが,時には50cmを超すこともある。地名の由来は頂上を意味する方言「トンノス」によるとされる。また鳥獣が生息する地勢から,「トリノス」という説もある。縄文早期の掻器・押型文土器,縄文前期のサヌカイト製の石斧片・石鏃・石匙,黒曜石の破片が出土。オオトサマと称する地には古墓が50基余あり,たたりがあると信じられている。平氏の落人と称する鳥巣氏,岸岳城落人の後裔と称する住民が居住する。戦国期は波多氏の支配地。「九州治乱記」によれば,天正2年竜造寺隆信は草野・松浦攻めの際,波多三河守親の家臣八並武蔵守・福井山城守を案内役としてこの地に本陣を構えたとされる。武田松之助蔵書「名護屋古城記」による豊臣秀吉の朝鮮出兵の際の大小名旅館記に「鳥の巣 蜂須賀阿波守」と見えるのも,この地を指すものであろうか(萩藩閥閲録)。
【鳥巣村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【鳥巣(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7217844 |




