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原免
【はるめん】


(近代)年不詳~現在の行政区名。明治22年鷹島村,昭和50年からは鷹島町のうち。壱岐(いき)水道に面して伊万里湾口に浮かぶ鷹島の中央部高原状台地に位置し,農業地域。承応年間鷹島南部の船唐津免を開拓した肥前国杵島郡の小田一族は,それに先立って慶長年間に当地に住みついているので,当地は船唐津より早く開かれたことになる。当地には県文化財の釈迦像といわれる銅造如来座像があるが,伝承では漁夫の網にかかったもので,弘安の役の際の元軍のものといわれ,丈は3尺,重さ80斤の青銅製座像で,釈迦堂周辺には30基以上の五輪塔が集められている。しかし,この通称釈迦像は朝鮮新羅時代の阿弥陀像で,日本の奈良期末にあたり,入島経路は不明。海中にあったという跡もみられない。後年の倭寇との関連も考えられている。昭和40年の「農業センサス」による耕地利用状況は田183反余・普通畑314反余・果樹園16反余・草地54反余・農家保有山林261反。世帯数・人口は同年57・278(男132・女146)で,町制施行後の同50年には54・195(男93・女102)となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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