漢那
【かんな】

旧国名:琉球
方言でもカンナという。沖縄本島北部の東海岸に位置し,南・南東は太平洋に面する。北部に漢那岳・ティーチ岳を主峰とする国頭(くにがみ)山地が連なり,山岳地帯の標高100mから海岸には,複雑な谷に刻まれた段丘が開けている。地質は,中生代白亜紀の嘉陽層を基盤とし,海岸付近は琉球石灰岩が発達する。集落はカネクと称される海岸の沖積地に形成されている。集落東方の石灰岩段丘上の島尻マージ土壌地帯では,13の遺跡が知られているが,国頭マージ土壌地帯ではまだ発見されていない。遺跡には,沖縄考古編年前Ⅴ期の明紀原第1遺跡をはじめとし,後期の下袋原貝塚・漢那貝塚がある。また,グスク時代の漢那遺跡・ウエヌアタイ貝塚・明紀原第2遺跡があり,漢那遺跡からは,平地住居跡や13世紀頃の中国製白磁玉縁碗が出土している。その後に続くと思われる明紀原第3遺跡からは青磁・染付(青花)・古陶器(喜名焼・湧田焼)が採集され,また後世持ち込まれた可能性のある壺屋陶器の白釉の碗が出土することから,15~17世紀の遺跡と考えられる。これらの遺跡から,沖縄考古編年後期末頃から2群に分かれながら,壺屋陶窯の成立する康煕21年(1682)以前には2つの集団が形成されていたらしい。その1つが浜,もう1つが漢那の集落に発展したと考えられる。
【漢那村(近世)】 王府時代~明治41年の村名。
【漢那(近代)】 明治41年~現在の字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7240303 |




