小見郷(古代)

平安期に見える郷名。「和名抄」常陸国茨城郡十八郷の1つ。郷名は麻績【おみ】部が置かれたことに由来すると思われる(郡郷考など)。「新編常陸」は江戸期の「小見・太田・中戸・小塙・瓦谷・柴間・部原・宇治会・野田・佐久・片岡等ノ十一村」にあて,「地名辞書」は旧恋瀬村・瓦会村とする。八郷町佐久に佐自遺跡(土師器),同町宇治会に備中遺跡(土師器),同町瓦谷に兜塚古墳と常陸国分僧寺の瓦を焼いたと考えられる瓦窯跡がある。現在の八郷町北部のあたりに比定される。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典(旧地名編)」 JLogosID : 7272521 |