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大前ノ保(中世)


 南北朝期に見える保名。吾妻郡のうち。榛名【はるな】山座主僧頼印の一代記「頼印大僧正行状絵詞」によると,観応の擾乱ののち上杉憲顕が越後に向かう途中に「先法験ヲ感シテ永代ヲ限テ,大前ノ保司職ヲ院主ニ寄附」とあり,当保司職を榛名山に寄進したとしているが,不明(県史資料編6)。貞治元年10月18日のしゝ大夫旦那職譲状(下屋文書/同前)には「きやうしち」に譲与した旦那の1つとして「おうまいのいやとう五郎・とうけんた・とう三郎」と見える。応永20年4月17日の薩摩聖心旦那譲状にも「大まやの五郎太郎」と,同年7月25日の同譲状にも「大まやのひやうへ入道ふるい,ゑもん入道ふるい」と,同35年正月10日の同譲状にも「大まやのひやうゑ入道ふるい,ゑも入道のふるい,うゑ大まやのとう六入道ふるい,五とう四郎入道ふるい,大まやの三郎四郎」と見える(同前/県史資料編7)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7281918