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上真桑村(中世)


 戦国期に見える村名。美濃国本巣郡のうち。天文13年閏11月斎藤石見守書状に「上まくわ村守屋北之坊(正重)」と見える。当地の土豪守屋氏は,土岐氏の被官となり,井親として真桑七ケ井の用水を管理,年未詳森川太郎作書状に「当郷の内れうけい(領家)方四分之一事,如前々,其方へ申付候」と記され,真桑領家方(上真桑)の4分の1が与えられていた。また,天文年間斎藤道三並義竜が真桑用水紛争の裁定掟書を出しているが「上まくわ村守屋北之坊」の名が見られる。守屋北之坊は本名嘉兵衛正重,物部守屋を祖先とすると伝えられる土豪で,父は弥兵衛正美,大坊と称し土岐氏,斎藤氏の被官として真桑七ケ井組の名主百姓を支配した。北之坊の父大坊(守屋正美)について,守屋系図に「文明年中産,上真桑村本郷八幡官乾屋敷西方居住也,上真桑村長前代自り政所之地之ヲ領ス,并観音之寺領之ヲ領ス」とある(真正町史)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典(旧地名編)」
JLogosID : 7343780