100辞書・辞典一括検索

JLogos

36

井戸
【いど】


旧国名:讃岐

鴨部(かべ)川(井戸川)流域の南北に細長い地域。北部の丘陵地から字熊田・高木の平野部を通って南部の丘陵地に及ぶ。中央部の鴨部川畔に式内社和爾賀波神社(のちの井戸八幡宮)があるが,地名の由来は,海神の娘豊玉姫が「鰐川(鴨部川)より来たり,よい居処(いどころ)として鎮った」ことから「いど」と称するようになったという(和爾賀波神社由緒書)。ただし,「和名抄」によれば,本来の音は「いのへ」であったらしく,後世,「いど」に転訛したものと思われる。鴨部川上流長尾町には石の神と称する地があり,「肥前国風土記」に石の神のもとへ魚が海からさかのぼるという説話があるので,和爾賀波神社縁起もそれに類似した説話といえる。同じく鴨部川上流の長尾町塚原では雨乞の際,大きな藁の竜をつくって海に流しにいったが,これは海神が海底にいるという「古事記」以来の考え方によるものである。また北部山麓の地内南山田では,山の神の祭りに古来オコゼを供える風習があり,当地と海とのかかわりの強さがうかがえる。三木郡は海岸部と内陸部が山地によって隔てられているため,海に出るには池戸から山田郡を経由するか,または当地から寒川(さんがわ)郡を経由するかしかなく,当地はその意味で海への出入口にあたり,古代には南海道,近世には長尾街道が東西に横切る交通上の要地であった。
井閇郷(古代)】 平安期に見える郷名。
井戸郷(中世)】 鎌倉期~戦国期に見える郷名。
井戸村(近世)】 江戸期~明治23年の村名。
井戸村(近代)】 明治23年~昭和31年の自治体名。
井戸(近代)】 ①昭和31年~現在の三木町の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7606607