合併
【がっぺい】

Mergers

会社の権利義務の全部が既存の他の会社または新たに設立する会社に承継され、承継させた会社が清算手続を経ることなく解散する組織再編行為をいう。合併には吸収合併と新設合併がある。吸収合併は、既存の会社に権利義務を承継させ、承継させた会社が解散する合併であり、新設合併は、権利義務を承継させた会社の全部が解散し、それと同時に新たに会社が設立されて権利義務を承継するものである。合併は、複数の会社が統合することによる事業シナジー、財務面での効率化、コスト削減等を目的として行われる。会社法では、合併対価の柔軟化により、存続会社の株式以外の対価を認めているため、吸収合併においては、消滅会社の株主に対して存続会社の株式を交付しなくてもよい。しかし、新設合併の場合には、消滅会社の株主に対して新設会社の株式を交付しなければならない。合併は、消滅会社のすべての権利義務（取引関係、労働関係を含む）を承継することから、不法行為債務等の偶発債務をも承継するおそれがある点に留意が必要である。

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日経BP社 「日経ビジネス　経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8518126