キャッシュアウト・マージャー
【きゃっしゅあうとまーじゃー】

Cash-Out Merger

合併の対価として、被合併会社の株主に対して金銭のみを交付する合併のことをいう。交付金合併とも言われる。被合併会社の株主に対して、株式ではなく金銭を交付することから、存続会社の株主の持分割合は合併の前後で変動しない点に特徴がある。特に、完全親子関係のある会社の子会社が他の会社を吸収合併するにあたって、株式を交付すると完全親子関係が維持できないが、キャッシュアウト・マージャーの方法によることにより、完全親子関係を維持することができるというメリットがある。また、被合併会社の株主を締め出すこと（スクイーズアウト）を意図して、キャッシュアウト・マージャーを用いる場合がある。会社法施行前は、被合併会社の株主に対して合併会社の株式を交付しなければならなかったが、会社法では、合併対価として合併会社の株式を交付することなく、金銭その他の財産を交付することが認められたことから（合併対価の柔軟化）、キャッシュアウト・マージャーが可能となった。
【参照キーワード】

→合併
→スクイーズアウト

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日経BP社 「日経ビジネス　経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8518148