フィデューシャリーアウト条項
【ふぃでゅーしゃりーあうとじょうこう】

Fiduciary-Out Clause

米国におけるM&A取引契約に規定される条項であり、米国法上、取締役が株主に対して負っている信任義務（Fiduciary duty）を尽くさせるため、M&A取引契約に基づく義務から被買収会社の取締役を解放し、より望ましい買収提案を検討して株主の最善の利益を実現するための条項のことをいう。M&A取引契約締結後に、第三者からより良い条件の買収提案がなされた場合、被買収会社の取締役としては、株主に対する信任義務を尽くすために、後の買収提案に応じるべきであるが、これに応じることによって契約上の義務違反となることがある。このような事態を克服するため、米国においては、M&A取引契約中に、フィデューシャリーアウト条項が定められることが多い。

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日経BP社 「日経ビジネス　経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8518325