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マネーロンダリング
【まねーろんだりんぐ】


Money Laundering

犯罪行為によって得られた収益金等の出所を隠蔽し、正当な資金であるかのように装う行為をいう。具体的には、架空人または他人名義の金融機関口座を利用して送金を繰り返したり、債券や株式の購入に充てて合法的な財産と混和させたりする手法がとられる。マネーロンダリング対策は、一国のみが規制を強化しても、規制の緩い国があれば実効性が低下するため、国際的な協調が不可欠であり、1989年のアルシュサミットにおける合意によって設立されたOECDの金融活動作業部会(FATF)が、マネーロンダリング対策の協議と実施を目的として、国際的な監視・防止を行っている。また、マネーロンダリングは、2001年の米国同時多発テロ以降、テロ資金対策としての色合いを強めている。マネーロンダリングに関するわが国における法的規制としては、疑わしい取引の届出義務(麻薬特例法、組織犯罪処罰法)、本人確認義務や取引記録の作成保管義務等(本人確認法、犯罪利益移転防止法)がある。2007年に成立した犯罪収益移転防止法により、マネーロンダリングを専門に収集・分析・提供する特定金融情報室(FIU)が、金融庁から国家公安委員会(警察庁)に移管されるとともに、対象事業者が拡大された。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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