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PDP
【ぴーでぃーぴー】


Plasma Display Panel

プラズマ放電による発光を利用したディスプレイのこと。大画面に適している。発光原理は、家庭用の蛍光灯と基本的に変わらない。電極を備えた2枚のガラス基板の間に、ネオン(Ne)とキセノン(Xe)の混合ガスを封入する。ガラス基板の内側にはR(赤)、G(緑)、B(青)の蛍光体が塗布してある。電極問で放電を起こすとXeが紫外線を発生し、この紫外線がガラス基板に塗布された蛍光体を励起発光させることによって、多数の画素を点減させ画像を表示する。
PDPの画素は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色のサブ画素の組み合わせで構成されている。この画素がマトリクス状に並んで1枚のパネルとなる。パネルを構成する一対のガラス基板の一方(パネルの背面側)にはスリット状の隔壁(リブ)を設けてある。この隔壁には3色の蛍光体が塗布されている。一対のガラス基板の一方(前面側)には直線状の表示電極が並び、もう一方のガラス基板(背面側)には表示電極と直交するようにアドレス電極が並べてある。
画像を表示させるにはまず、表示電極とアドレス電極の交差点(サブ画素)を駆動回路で選択する。すると予備放電が始まる。続いて、同じサブ画素内で隣接した表示電極問に交流のパルス電圧を印加し、放電発光させる。
PDPが大画面に向いている理由はいくつかある。まず、輝度が放電セルの大きさに依存すること。同じ画素数のディスプレイでも、画面が大きくなれば放電セルが大きくなる。放電セルが大きくなれば輝度が向上し、表示画面が明るくなる。そして製造技術からみると、PDPは印刷技術で製造できる。画面を大きくしても比較的量産しやすい。
PDPは画素の応答時間が短い。このため、動画像が主体のテレビ受像機に向く。また、発光型ディスプレイなので視野角が広い。水平方向、垂直方向ともに160度を超える。




(c)日経BP社 2011
日経BP社
「プロフェッショナル用語辞典 環境テクノロジー」
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