Crusoe
【クルーソー】
米トランスメタが2000年1月に発表したx86互換CPU。消費電力の低さが特徴で、携帯用のインターネット端末やバッテリー駆動を前提とした小型のノートパソコンに向けた製品だった。
消費電力を抑えるために、x86アーキテクチャーとは直接の互換性がないCPU本体と、x86命令をそのCPU本来の命令に随時翻訳するコード・モーフィング・ソフトウエアが一体となって動作する。x86命令の解釈と実行順序の決定など複雑な処理をソフトウエアでまかなうことで、CPU本体のハードウエアの設計をシンプルにできるため、ダイサイズの縮小や消費電力の削減が可能となる。
コード・モーフィング・ソフトウエアを書き換えることで命令セットの追加や性能の修正も簡単にできるほか、ハードウエアの改良でCPU本体の互換性が失われても、x86互換は維持できる。またアプリケーションの実行状態に応じて動作周波数と動作電圧を細かく切り替えるLongRunという技術が組み込まれた。
【参照語】
互換CPU
| 日経BP社 「パソコン用語辞典」 JLogosID : 8531657 |