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松枝村[東北地方]
角川日本地名大辞典

(近世)江戸期〜明治9年の村名。津軽郡田舎庄のうち。浪岡川と大釈迦川が合流した地点の南西,梵珠山から延びる丘陵南端部に位置する。備後地子新田と本女鹿沢地子新田が発展して本目鹿沢村となり,天和2年〜元禄2年の間に同村が松枝村と改称したという(県租税誌)。弘前藩領。村高は,「貞享4年検地水帳」52石余(畑屋敷のみ),「天保郷帳」54石余,慶応元年増館組村々田畑当仕付目録547石余,「旧高旧領」78石余。天和元年増館組代官所が設置され,幕末まで存続。天和4年の村絵図では備後地子新田の家数19,庄屋は次左衛門。本女鹿沢地子新田としては家数19,雑木17。延宝6年には,畑数878人役,家数21うち漆屋敷5・給人屋敷5,漆木282本。「貞享4年検地水帳」によれば,小字に「広野・川辺・長沢・平野」があり,反別は畑屋敷のみで12町余(うち屋敷地1町4反余),漆木631本,雷電社・権現堂がある。元禄3年には増館組に属し,村位は下(平山日記)。天保7年の家数42・人数285(内見秘書,百川家蔵)。慶応元年の反別は田45町・畑26町余(増館組村々田畑当仕付目録)。北の尾根筋を小泊への街道(下之切通)が通っていた。尾根の西側には新溜池・長溜池・六郎溜池・葦溜池が並び,南には笊溜池がある。代官所は代官2・小使3・手代2によって構成されるが,天明2年増館・浪岡両組代官ら6人が追放され,その財産は窮民に分け与えられるという事件があった。「安政2年神社書上帳」によれば,熊野宮・宝量宮・加茂宮・神明宮・惣染堂が存在し,熊野宮が産土神となっている。旧村社加茂神社は祭神別雷神で,慶長年間の勧請とも伝え,北畠氏が五本松の加茂神社を上加茂社に,当村の加茂社を下加茂社にみたてたともいう。熊野宮は集落後方の尾根筋の尾林館の故地にあった。明治4年弘前県を経て,青森県に所属。明治初年の戸数52,村況は「三方は開け田は少く畠は多し,土地は中位にして耕耘を専とす」とある(国誌)。明治9年女鹿沢村の一部となる。