桂岡[北海道] 角川日本地名大辞典

(近代)昭和10年〜現在の行政字名。はじめ上ノ国村，昭和42年からは上ノ国町の行政字。もとは上ノ国村大字上ノ国村の一部。古くはトマツプ村と称した地域にあたる。地名の由来は，苫符沢の奥の沼に住む大蛇が川を下って海にでて天に昇り竜になりたいと思っていたが，自分の嫌いな桂の木が邪魔をして海へ下れないので村人にその木を伐って欲しいという夢を見せたことにちなむという（上ノ国村史）。明治18年中須田小学校苫符分校開校。同32年早瀬に新設した巡査駐在所が苫符に移転，翌33年には中須田へ移転した。同35年巴簡易教育所設置。同39年道庁巡回林業講師によるシイタケ栽培講習を開催。同40年苫符婦人会創立。大正３年巴簡易教育所が第三尋常小学校に所属，同６年河北小学校と改称。同年三国デンプン工場操業。同13年優良馬の生産が奨励された。昭和11年国鉄江差線が開通。同20年藤信鉱業桂岡鉄山が磁鉄鉱の採掘を開始し，同36年には従業員46人・組夫47人となり，精鉱は１日に60ｔを生産した。昭和28年松前林務署上ノ国事業区が桂岡苗畑を開設。同52年桂岡生活改善センター完成。世帯数・人口は，昭和11年58・404，同26年107・649，同35年127・702，同45年115・460，同55年102・351。